中学、高校と6年間野球部に入り、仲間たちと一緒に部活動に励んできました。試合に勝つこと、例えば甲子園に行くこと、そういった明確な目標を持って、野球にのめり込んでいたんです。
しかし、野球部を引退すると目標を失い、正直日々が楽しくなくなってしまいました。
周りのみんなが大学受験をしているから、僕も勉強しようかな…と。そのまま大学に入って、けれど、目標がないのは変わりませんでした。このまま、大学生活を過ごすのかと悩んでいたときに知ったのが、公認会計士という仕事だったんです。まずは簿記に挑戦して、数字が揃っていく形がとても面白くてハマっていって、一番難しい会計の資格を調べたときに公認会計士が出てきたんです。よし、目指してみようと!
そこから、毎日14時間の勉強を1年半続け、大学4年生のときに合格しました。
大学卒業後は、監査法人に勤務。その後、中小企業の税務顧問担当として会計税務業務に従事してきました。また、起業支援業務として会社の立ち上げから経理体制の構築も。深くお客さまと関わる中で「ありがとう」という言葉をもらうことが僕の力になっていて、自分の専門的知識や人間性をもって相手を喜ばせられることにやりがいを感じるようになったのはこの頃です。
実は、自分でも起業してみようと公認会計士4人集まって会社を起こそうとしたことがあったんです。でも、実際は起業の方法がわからず頓挫してしまいました。
会計士が集まっても起業できないんだ…というのは衝撃でしたし、僕たちだけでなく、起業で困っている方たち、誰に相談していいかわからない方たちは、本当に多いだろうなと実感しました。
それまでに、サムライインキュベートの榊原氏に出会い、起業支援の格好良さを知ったこと、『グッと地球便』というで海外で自分の夢に挑戦する人達を見て、まるでアートのように輝いているように感じたことが心の中にあり、すべての点と点が自分の中で線になったことで、「一人でも多くの起業家の夢の実現を応援したい」とはっきりとした目標が芽生え鯉淵公認会計士税理士事務所を開業しました。僕自身も起業家として、生涯挑戦者でありたい、という覚悟も決まった時期だと思います。
鯉淵公認会計士税理士事務所からたくさんのお客さまと出会い、ご縁が続き、法人化することができました。
クレディというのは、フランス語で「信用」や「信頼」という意味です。シップは、関係性が現る接尾語。フレンドシップやパートナーシップとか…。なので、クレディシップには「信頼関係」という意味があります。
僕は、信頼関係をすごく大事にしてきたんです。お客さまに信頼されることはもちろんですが、生意気ながらお客さまを信じられるかどうか、というのも慎重に向き合ってきた部分です。
信頼関係とは、お互いに信じ合っている状態でないと成り立たない。信頼がない状態では、仕事もうまく前に進まないと思うんです。
僕は、これまでさまざまな経営者に会ってきました。事務所を開業してから3ヶ月は売り上げもなくて、その間に100人の経営者に会おう!といろんな場所に出向きました。そのときに、経営者の方々が相談してくれた悩みを税理士として片っ端から解決していったんです。
いざ、契約の話になったとき、他の税理士事務所のほうが安いからという理由で離れていかれたこともあります。しかし、その中でも、ぜひ顧問を僕にお願いしたいと言ってくださる方もいました。
僕の仕事への向き合い方、人と人としての関わり方、そういった部分を信頼してくれたんだと思うんです。僕も、僕自身の考えやあり方を理解してくださる方を信頼して未来をつくっていきたい。
また、シップは、「船」という意味がありますよね。
大海原の中で、突然船から降りてください、なんて言えません。だからこそ、ともに船に乗る仲間は互いに信頼し合える者たちでないと。
僕たちは、港で待っているような者ではなく、ともにお客さまの船に乗り込んで、晴れの日も、嵐の日も、一緒に挑戦し続けたいと思っています。